大数の法則と中心極限定理

大数の法則

母平均μ、母分散σ²の母集団からの大きさnのランダムサンプルの平均値の期待値と分散は、Ex(X)=μ、V(X)=σ²/nとなる。

 すなわち、平均値の分散は母集団の分散の1/n倍となる。nを大きくすれば、平均値X

のばらつきV(X)はどんどん小さくなる。この、サンプリングの数nを大きくすればするほどXのばらつきが限りなく小さくなることを大数の法則という。

 

中心極限定理

任意の分布に従う確率変数の和は、正規分布に近似できる。これを中心極限定理という。Xiは互いに独立に、同一の分布に従い、E(Xi)=μ、V(Xi)=σ²とすると、十分大きいnについて、近似的に、∑Xiは、正規分布N(nμ,nσ²)に従う。これを平均値Xに標準化すると、

 

X~N(μ,σ²/n) となる。

 

中心極限定理は二項分布やポアソン分布の離散分布についても成立する。

 

出典:QC検定受験テキスト2級(日科技連)P175~176