[問題]
ある製品の出力は、平均値5.10mV、標準偏差は0.083mVであった。今回改善を行って9個の出力は下記の結果であった。
5.25、5.37、5.32、5.11、5.17、5.20、5.18、5.22、5.35
この改善によって出力の平均値が上がったかどうかを有意水準5%で検定し、改善後の母平均を信頼率95%で推定せよ。
[回答]
9個の平均X=(5.25+5.37+5.32+5.11+5.17+5.20+5.18+5.22+5.35)/9=5.241
[仮説の設定]
H₀:帰無仮説 μ=μ₀
H₁:対立仮説 μ>μ₀
[有意水準と棄却域の決定]
α=0.05
R:u₀≧u(2α)=u(0.10)=1.645
[検定統計量の計算]
X=5.241(mV)
u₀=(X-μ₀)/√0.083²/9=(5.241-5.10)/0.0277=5.090
[判定]
u₀=5.090>1.645
よって、有意水準5%で有意(改善効果あり)
[点推定]
X=5.241(mV)
[区間推定(信頼率95%)]
XL =X-u(0.05)×σ/√n=5.241-1.96×0.083/√9=5.241-0.0542=5.187(mV)
XU=X+u(0.05)×σ/√n=5.241+1.96×0.083/√9=5.241+0.0542=5.295(mV)
出典:QC検定2級模擬問題集(電気書院)P64~67