不妊治療 その2

不妊治療の続きです。

 

私45歳、妻35歳。婦人科の先生のすすめで、妻に排卵促進剤を使用することになりました。その上で、私の精子を使って人工受精する計画でした。

 

排卵促進剤はこれまでも使用し、うまくいきませんでしたが、今回に限って効果がありすぎて、卵が5個も育っていることがわかりました。

 

先生いわく「ここで人工受精をすれば、双子が生まれる可能性は十二分にあり得る」とのこと。ただ、多胎は妻の体に負担をかけると同時に、早産になる可能性が上がり生まれる子どもが未熟児となりその体機能に悪影響がでることがあるそうです。先生も悩んでいたそうで「どうする?」と言いつつ「多胎の危険性を理解した上で、人工授精を申し込みます 名前 印」と書かれた文書を渡されていました。その文書には、「3つ子以上の多胎は、妊娠継続を希望しません」という条件もついていました。

 

最初妻が病院から会社へLINEで卵が一杯育っていて、双子が生まれる可能性が高いことだけを連絡してきました。人工授精やるかどうか。その後渡された文書の内容に触れずに。賑やかになることを期待した私は、「GO!」とLINEを返しました。怖いもの知らずの妻も、LINE越しにやる気になったことを返してきました。

 

会社から帰ると、食卓の上に例の文書が置かれていて、妻は寝ていました。私は、その文書を読んで考え込みました。「多胎は危険」という事実を知って、どうしてよいかわからなくなってしまったのです。

 

妻を起こして、1時間以上も話し合いました。できる限り起こりうることをシミュレーションして、2人して考えました。そして、結果として今回は人工受精しないことにしました。妻の体への心配と、私の両親を両方なくしている状況から、双子を育てきる自信がもてなかったことが、最大の理由でした。

 

もちろん、子どもを授かるチャンスであったことは間違いないですが、同時にいざ一気に2人も子どもができる可能性が十二分にあると言われたときに、逆に慎重になってしまったのです。私はメンタルに不安を抱えているため、精神的に耐えられないのではないかとも、恥ずかしながら。

 

今度卵が適量(1~2個くらい?)が育ったときに、人工受精しようとなりました。とりあえず、単胎狙いで。後で後悔するかもしれないとは思いましたが、考えぬいた結果です。

 

これからも先生と相談しながら、不妊治療は続けます。

 

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