「脳の強化書」

加藤俊徳先生著「脳の強化書」は、脳の働きを高めたい人に有意義な情報が詰まっている。

まだ全部読みきっていないのに、最初の30ページだけで目から鱗が落ちた。

特に私のように加齢による記憶力や判断力が低下した(と思い込んでいる)と悩んでいる人にお薦めしたい。読み進めるうちに、脳活動の不調の原因は、脳活動が一変調子になっているだけかもしれない、と思わされるようになってくる。

まず、脳の仕組みと具体的な補強策が書かれている。脳は、誰でもパターン化した思考に陥り、別の見方をしたがらなくなる気質がある。それを意識的に変えることで、休眠している部分を目覚めさせることができる。

例えば睡眠。脳は睡眠をとることで思考が整理される。また、特に同じ思考傾向にはまって特定の部分が疲弊している場合、リラックスできるとも。

自分の場合、人間関係を円滑化しようと意識的に思考する傾向があり、疲労モードとしては話した人の長所を発見し記憶しようとするときに疲れを感じるパターンが多い。それによりあらゆる人に対して接点を維持しようとする。

ただし、残業が続く時などは逆に上記思考モードが機能しなくなり、逆に人と接点を持ちたくなくなることがあった。

脳は常に全体的に成長しようとするが、特定の部位のみ使用した片寄った思考では、休眠している部位が残っているにもかかわらず休憩を求めて機能停止を求めてしまっていたのだ。

恐らく思考系のみ使って運動系や感情系との連携を模索してこなかったところに問題があると考える。

10分程度の短い睡眠やノー残業デー等が有効とのことだが、それらに加えて他人の思考に自分の思考を委ねてしまうこともトレーニングになるという。

まだ1/3程度しか読み終わっていないが、この段階ですでに自分をいい方向にもっていけそうな手応えを感じることができた。

ピンと来られたかたには一読お薦めする。