変化する自分
僕は30日間休職したのち、迷ったが会社を辞めた。
勤続年数3年。
そして7年間にわたる自由な時間が始まった。
今風に言えば、ニートか。
ただ飯食って寝るだけじゃさすがにつまらない。
だから自分にノルマを与えてみた。
・英語の勉強をする→英文メール(国連のメール)を購読、英会話学校に通う
・資格を取る(TOEIC、翻訳会社の試験、教員免許)
・パソコンの勉強をする(パソコンが好きだから)
・甥っ子と姪っ子の面倒をみる
・上記を実行した上で、社会復帰する
脳に違和感は残ったままだが、勉強することには意欲的になれた。
結果(7年後)
英語→TOEIC770点
資格→翻訳会社英文和訳3級取得
パソコン・教員免許は、資格とれず
勉強してきたことを生かせそうな職をさがしたが、
田舎には都会で流行しているような求人があまりなかった。
結局、派遣社員としてとある工場の品質保証の仕事についた。
ライン作業であったが、辞めないぞ!という強い気持ちをもって
取り組んだ。
結果、ラインから対外クレーム担当へと抜擢され、社外に出張すること
が多い職種についた。
ラインの時はみんな優しい人ばかりだった。
事務所に上がると、厳しいことを言う人がやはりいた。新入社員の時のように
自己主張していたら、つぶれていただろう。
病気のことを言い訳にして、せっかくつかんだチャンスをふいに
したくないと思い、全力でこの仕事に取り組んだ。
それから10年ちょっと。自分はまだクレーム担当の仕事を、
正社員という立場で続けている。
その間、毎月1回精神科に通った。精神科医は、優しいことを言う。
「無理してぶりかえさないように」それが医者の本音だろう。
会社では厳しいことを言われ続けた10年だった。
最初は本当につらかったし、厳しいことを言われるたびに凹んでいたが、
厳しいことを言ってくれる人を「仲間」と思えれば、不安よりも感謝が先行するようになる。
そう考えることができるようになれたのが救いだった。
先輩や上司が苦手な人へ 先輩は、いつまでも目の前にはいない いつかいなくなる
こんな風に考えられるようになったので、僕は心の病を克服した、と言っていいのではないか。
ただ、いまだに月1回精神科には行っているけど。
でも、「どう?調子は」と言われても、「問題ないですねえ」と言うだけ。
本当は問題ないことなんてありっこないけど、自分の中でもやもやが処理できるようになったから、あえて言う必要もないと思って。
自分は変わったと思う。治ったというより、成長したということかもしれない。