出張が多い
僕が勤務しているのは産業用のモータ工場です。
前にもちょっと触れましたが、僕はクレーム担当のため日本全国に出張する機会があります。
北は秋田県、南は鹿児島まで行かせていただきました。会社の仲間の中には、「色々なとこへ行けて楽しそう」という方もいます。
しかし、実際の出張は泥臭くダーティな仕事が多いです。また、観光する時間・余裕があることはあまり多くありません。出張先では静かに過ごすことが多いです。
モータは、設置個所がいろいろです。立ち入り禁止区域で掃除もしていないような場所とか、排水溝のようで泥水が流れている場所だったり、油まみれ・木くずや紙くずが飛散しているような場所もよくあります。塵埃が堆積して塵埃まみれになることもざらです。また、-30度の冷凍庫の中や、50度くらいの高温で使われていることもあります。
クレーム発生時ですから、お客様がイライラしていることもあります。また、全てではありませんがクレーム内容や対応がまずかった場合はお客さんが激怒し罵倒されたり、納得するまで帰らせてくれなかったりします。
先輩はとある客先で「ケータイ電話」を投げつけられたこともあるそうです。
技術と技術とでつながっているモータと相手機械ですから、モータが故障したときどっちが悪いというのは明確にならない場合も多く、原因調査など多くの宿題が残って収束に至らなかったり、さらには感情的になったり・金銭面のことでもめやすいのです。
行きの電車や新幹線では、そんなことを色々考えているので、どきどきします。どんな人間が、何人出てくるのかとか、最悪の場合を想定しちゃいます。下準備はもちろんしていきますが、準備すべきことは無限にあるのでほどほどに切り上げるようにします。出張に行かせてもらえるようになって6~7年ほどになりますが、行きの新幹線はいまだに緊張します。
ただ、無事にお客さんが納得に至ると開放感を感じます。そんなときの帰りの新幹線は最高。つい高い駅弁を買って早食いしてしまったりします。
お客さんの目線で対応する。それが上手く切り抜ける秘訣なのかなあ、と思います。とはいえ会社の代表だからキチンと誠実に対応しなければいけないとか考えすぎて、あまり根を詰めるととやっていけないのもこの仕事の特徴なのかもしれません。